「突然、顔の片側が動かしにくくなった」
「目が閉じにくい、口元が動かしにくい」
「病院で顔面神経麻痺と診断されたけれど、この先どうリハビリしていけばいいの?」
顔面神経麻痺になると、このような不安を感じる方は少なくありません。
アスター治療院にも、顔面神経麻痺の発症後に、
- 病院での治療と並行して何をしたらよいのか
- リハビリはいつまで保険で受けられるのか
- 鍼治療にはどのような効果が期待できるのか
- 後遺症を残さないためにはどうしたらよいのか
といったご相談があります。
今回は、顔面神経麻痺と鍼治療、リハビリの考え方、保険診療の期間、注意点について、現在のガイドラインや医学的な情報を踏まえて解説します。
まず大切なのは、専門医による診断と標準治療
顔面神経麻痺が疑われた場合、まず大切なのは耳鼻咽喉科などの専門医を受診することです。
顔面神経麻痺にはさまざまな原因があり、原因によって治療方針も異なります。
そのため、
「顔が動かしにくいから、まず鍼を受ける」
というのではなく、まず医療機関で原因や麻痺の程度を確認し、必要な薬物治療などの標準治療を受けることが基本です。
日本顔面神経学会も、鍼治療を検討する場合には、まず専門医を受診して検査や標準治療を受けることを勧めています。日日本顔面神経学会
アスター治療院でも、医療機関での診断・治療を尊重しながら、状態に合わせて鍼治療やセルフケアについてご相談いただくことを大切にしています。
顔面神経麻痺のリハビリは「強く動かす」ことが目的ではありません
顔面神経麻痺のリハビリというと、
「動かない筋肉を一生懸命動かせばいい」
と思われることがあります。
しかし、顔面神経麻痺の回復過程では、強く・大きく・何度も顔を動かすことが必ずしも適切とは限りません。
特に回復過程では、拘縮や病的共同運動などの後遺症をできるだけ抑えることが重要です。
日本顔面神経学会では、専門家の指導のもと、表情筋をリラックスさせながら、小さく、ゆっくり動かすことや、ストレッチを中心としたリハビリテーションを紹介しています。日日本顔面神経学会
そのため、ご自身でリハビリを行う場合も、
「早く動かしたい!」
と無理をするのではなく、現在の麻痺の段階に合わせて行うことが大切です。
リハビリの健康保険はいつまで?
ここは患者さんから非常によく聞かれる質問です。
結論からいうと、「顔面神経麻痺なら○日で必ず保険リハビリが終了する」という単純な仕組みではありません。
医療保険のリハビリには、疾患・状態ごとに「標準的算定日数」が設定されています。
例えば、脳血管疾患等リハビリテーションでは180日が標準的算定日数として扱われてきました。一方、現在の制度では、疾患や状態によって上限日数や除外規定、継続できる場合のルールがあります。厚厚生労働省+1
また、顔面神経麻痺については、
「顔面神経麻痺=脳血管疾患等リハビリ180日」
と一律に考えることはできません。
脳卒中による顔面麻痺なのか、ベル麻痺などの末梢性顔面神経麻痺なのか、また医療機関でどの疾患別リハビリテーションとして算定しているのかによって取り扱いが変わるためです。
したがって、保険リハビリの終了時期については、現在通院している医療機関に「自分の場合のリハビリの算定期間はいつまでですか?」と確認することが最も確実です。
そして、保険リハビリの期間が終了したからといって、
「もう回復の可能性がない」
という意味ではありません。
顔面神経麻痺では、長期的に経過をみながら後遺症への対応が必要になる場合があります。日本顔面神経学会も、長期にわたって経過をみる必要がある場合があるため、焦らず対応することを説明しています。日日本顔面神経学会
顔面神経麻痺に鍼治療は効果がある?
ここは最も気になるところではないでしょうか。
顔面神経麻痺に対する鍼治療については、2023年版の「顔面神経麻痺診療ガイドライン」で大きな変更がありました。
鍼治療について、
「急性期の麻痺の早期回復」
と
「慢性期の後遺症の症状軽減」
の2つについて検討され、従来より評価が見直されています。
現在は、どちらについても「弱く推奨する」という位置づけになっています。JJ-STAGE+1
ただし、これは
「鍼をすれば顔面神経麻痺が必ず早く治る」
という意味ではありません。
実際、日本顔面神経学会の一般向けQ&Aでも、鍼によって麻痺そのものの回復が早くなる効果については、現時点では明確に分かっていないと説明されています。
一方で、麻痺が長引いた際に感じるこわばり感やつっぱり感などの軽減や、セルフケアを行いやすくすることについては、鍼治療の効果が期待されています。日日本顔面神経学会
鍼治療で期待できること
顔面神経麻痺に対する鍼治療では、患者さんの状態に合わせて、
- 顔面部のこわばりやつっぱり感の軽減
- 顔面部の違和感の軽減
- 表情筋をリラックスさせること
- セルフケアを行いやすい状態をつくること
- 麻痺後の生活上のストレスを軽減すること
などを目的として行うことがあります。
ただし、効果には個人差があり、麻痺の原因・発症からの期間・麻痺の程度・後遺症の状態などによって異なります。
そのため、アスター治療院では「何回鍼をすれば治る」というような一律の説明は行わず、現在の状態を確認しながら施術方針を考えることが大切だと考えています。
急性期と後遺症が残った時期では、考え方が違います
顔面神経麻痺では、発症からの期間によって注意するポイントが変わります。
急性期
まずは医療機関で診断を受け、必要な標準治療を優先します。
鍼治療を受ける場合も、医療機関での治療を置き換えるものではなく、状態を確認しながら補助的な選択肢として考えることが重要です。
回復期
少しずつ顔が動き始める時期には、焦って大きく動かそうとするのではなく、専門家の指導のもとで適切なリハビリを行うことが大切です。
後遺症が気になる時期
「口を動かすと目も一緒に動く」
「顔がつっぱる」
「笑うと顔がひきつる」
「顔の片側が硬い感じがする」
などの症状が出てくることがあります。
こうした後遺症に対しては、表情筋を無理に強く動かすのではなく、状態に合わせたリハビリやセルフケアを検討します。
鍼治療も、このようなこわばりやつっぱり感などの症状に対する選択肢の一つとして考えられます。JJ-STAGE+1
顔面神経麻痺で鍼を受けるときの注意点
顔面神経麻痺の鍼治療では、単純に「顔にたくさん鍼をすればいい」というものではありません。
特に重要なのが、現在の病期と顔の動き方を確認することです。
また、顔面神経麻痺のリハビリでは、電気刺激について注意が必要とされています。
日本顔面神経学会のQ&Aでは、顔面の表情筋に対する低周波などの電気刺激について、病的共同運動や拘縮を助長する可能性があるとして、推奨しない考え方が示されています。日日本顔面神経学会
そのため、顔面神経麻痺では「刺激が強ければ強いほど良い」という考え方ではなく、麻痺の状態を評価して、必要以上の刺激を避けることが重要です。
鍼治療だけに頼らないことも大切です
顔面神経麻痺の治療では、
医療機関での診断・標準治療
+
適切なリハビリテーション
+
必要に応じた鍼治療
+
日々のセルフケア
というように、それぞれの役割を考えることが大切です。
鍼治療だけですべてを解決しようとするのではなく、必要に応じて耳鼻咽喉科やリハビリテーション科などの医療機関と連携しながら進めていくことが安心につながります。
アスター治療院で大切にしていること
アスター治療院では、顔面神経麻痺に対して、
「鍼をすれば治ります」
というような単純な説明はいたしません。
まず現在の状態や発症からの期間、医療機関での診断・治療状況などを確認します。
そのうえで、顔のこわばりやつっぱり感など、現在困っている症状に合わせて鍼治療を検討します。
また、ご自宅でのセルフケアについても、無理に顔を動かすのではなく、現在の状態に合わせて取り組むことを大切にしています。
顔面神経麻痺は、回復を焦りすぎないことも大切です。
「少しでも早く元の顔に戻したい」
「後遺症が残るのが心配」
「病院のリハビリが終わった後はどうしたらいい?」
「顔のつっぱりやこわばりが気になる」
このようなお悩みがありましたら、一人で抱え込まず、まずは主治医や専門家にご相談ください。
アスター治療院でも、医療機関での治療を大切にしながら、顔面神経麻痺後の鍼治療やセルフケアについてご相談をお受けしています。
※本記事は顔面神経麻痺に対する鍼治療の情報提供を目的としたものであり、診断や治療を行うものではありません。症状がある場合は、まず医療機関を受診してください。また、保険診療におけるリハビリテーションの算定期間は、疾患・状態・算定区分などによって異なるため、具体的な期間については医療機関にご確認ください。
この内容なら、ガイドライン上かなり安全寄りです
特に**「鍼で顔面神経麻痺が治る」「○回で改善する」「リハビリ保険は180日で終了する」**といった断定を避けています。
2023年版ガイドラインでは鍼灸が「弱く推奨」に変更されていますが、同時に日本顔面神経学会の一般向け情報では、麻痺そのものの回復を早める効果は現時点で明確ではないとされています。ここは治療院ブログでは非常に重要なポイントです。MMindsガイドラインライブラリ+1
また、ブログのSEOを考えるなら、タイトルは
「顔面神経麻痺に鍼は効果ある?|リハビリの期間と後遺症への鍼治療を解説」
あたりが検索意図に合いやすいです。
参考にした主要資料は、日本顔面神経学会「顔面神経麻痺Q&A」、Minds「顔面神経麻痺診療ガイドライン2023年版」、および全日本鍼灸学会のガイドライン解説です。MMindsガイドラインライブラリ+1

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